広告代理店を目指す就活生におすすめの本③:「いちばんやさしい コンテンツマーケティングの教本」

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1.執筆者の紹介

(1)宗像淳さん(むなかた すなお)

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東京大学卒業後、富士通や子会社の経営管理を経て、ペンシルバニア大学区ウォートン校に留学。

MBA取得後、ラック点、ネクスパスを経て2011年6月にイオンー場を設立、代表取締役社長に就任。

 

(2)亀山將さん(かめやま まさし)

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⇒米国、欧州でホスピタリティ・マネジメントとマーケティングを修める。

企業向けイベント企画やマーケティング支援を経て2014年にイノーバに参画。執筆や各種セミナー登壇などを通してコンテンツマーケティングの認知度向上に尽力。

 

2人のプロフィールを見ると、両者「株式会社イノーバ」なる会社の経営者とマーケ部リーダーとのこと。

「株式会社イノーバ」とは初耳だったので、軽く調べてみたところ下記の通り。

 

事業内容:

⇒コンテンツマーケティング企画・制作・運用、マーケティングソフトウェアの開発

主要株主:

⇒Draper Nexus Technology Partners, LP
 Draper Nexus Partners, LLC
 SBIインベストメント株式会社
 日本ベンチャーキャピタル株式会社
 salesforce.com, inc.
 株式会社アイレップ
 共同印刷株式会社
 株式会社ハイブリッドマーケティング

 

事業の中心は、オウンドメディアの開発・運用代行業で、独自のCMS「Cloud CMO」がサービスの肝のよう。

 

株主には、海外の投資会社もついているようなので、資本的には安定してそう。

 

2.ざっくり言うと

(1)この1冊で、今のWebマーケティング担当者が何をしているのか、概要をつかめる

(2)人気のWebメディアが人気たる理由が分かる

(3)普段目にする広告が、どのような段階を経て一般人の目に触れるのか広告の作られ方を知ることができる

 

3.広告代理店を目指す就活生にとって重要なポイント

(1)Web広告のトレンドは、「顕在客の刈り取り」から「潜在客の獲得」へ

かつてリスティング広告は、利幅の取れる施策だったが、昨今は参入者が増えすぎたことでクリック単価が高騰している。

特に人気の分野(キャッシング、カードローン、薬剤師・看護師の求人)では1クリックあたり1万円にのぼることもあるほど、かなりうまく運用しなければ採算が取れないことも多い。

参考までに人気ワードの一部をのせます。

 

■クリック単価一覧(目安)

求人 薬剤師 ¥14,345
即日審査キャッシング ¥10,190
薬剤師 転職 ¥9,055
薬剤師 求人 ¥8,285
看護師 精神科 ¥7,016
カードローン ¥6,875
お金を借りる ¥5,196
転職 医師 ¥4,884
藤沢 塾 ¥4,815

 

すぐに行動に結びつきやすく、高単価の分野が高騰しやすいよう。

 

そんななか、最近叫ばれているのが、「コンテンツマーケティング」と呼ばれるもの。

 

要は、ニーズが潜在的な層を囲い込んで収益化しようということ。

 

上記の例でいうと「薬剤師 人気」「キャッシング とは」など、まだニーズが顕在化していないけれども、意向醸成できる段階のユーザーにコンテンツを読ませて、もっと早い段階から囲い込もうという施策。

 

そのためには、検索で上位に表示させるか、SNSで拡散されるしかない。

 

そこでコンテンツの書き方・作り方に注目が集まっているという流れになっている。

 

(2)顧客は、「宣伝しない広告」に惚れる

潜在層にとって、売り込みは辛いしうざい。

 

なぜなら、彼らは、まだ商品やサービスの導入を決めたわけではないから。

 

彼らが欲しがっているのは、意思決定するための判断材料。

 

転職⇒年収が良い企業はどこ?、口コミが良い企業はどこ?、景気のよい企業はどこ?

キャッシング⇒節約の方法は?、安全な金融会社はどこ?

不動産⇒家を選ぶポイントは?、RC構造って何?、アパマンショップはやめたほうがいい?

 

など、比較するための情報や、選ぶためのポイントを知りたいという部分が中心。

 

つまり、コンテンツに求められるのは、「売り込み」ではなく、「情報の価値」ということ。

 

 

4.まとめ

ほとんど本の冒頭部分しか触れなかったものの、学生にとって後半は難しい内容になると思うので、おすすめしない。

 

この本の前半部分を読んで、面接に挑めば、まちがいなく、他の就活生と差をつけらるはず。

 

世の就活生は、ぜったいに読んでない本だからこそ、差別化にはもってこいの1冊。